はじめに
こんにちは、中崎町整骨院の福井です。
音楽の関係でお仕事をされているあなたは、次のような症状に心当たりはありませんか?
☑︎背中の張りが常に気になる
☑︎呼吸が浅く、思うように深呼吸ができない
☑︎演奏中に体が疲れやすくなって、最後までもたなくなっている
☑︎肩や首の痛みが日常的に存在する
今回のブログでは、中崎町整骨院に実際に来院された40代男性ミュージシャンの症例を通じて、背中の張りや呼吸の問題についてお伝えしていきたいと思います。
なぜ背中の張りがきつくて呼吸がうまくできないのか?
ミュージシャンが抱える背中の張りと呼吸の問題には、いくつかの根本的な原因があります。
1. デスクワークによる身体への負担
今回のケースの患者様も、作詞作曲で長時間パソコンされていて、さらに、自分で歌っている姿を動画に撮影して、編集して、SNS投稿まで自分1人でされています。
この作業スタイルは、背中や首に深刻な影響を与えます。
このような姿勢で長時間作業を続けると、頭の重さが首と肩の筋肉の負担となります。
また、姿勢が悪くなるため、背骨のラインが崩れ、肋骨も押しつぶされるような状態になり、呼吸機能に影響を与えてしまいます。
結果的に血液循環が悪くなり、筋肉の疲労が蓄積されるようになっていきます。
2. 声を出し続けることによる身体的負担
声を出すことそのものが大きな身体的負担となります。
例えば、呼吸筋である横隔膜と肋間筋に過度な負担がかかります。
また、口を大きく開けて発声するために首や顎の筋肉が常に緊張状態になります。
3. 長時間立っている状態による身体への影響
ライブ演奏や録音セッションでは、長時間立っている状況が多くて、長い時だと8時間ぐらい通しで演奏することもあるそうです。
抗重力筋と呼ばれる筋肉は、首や背中、腰など全て緊張状態になります。
4. ミュージシャン特有の仕事の姿勢と動き
楽器を演奏する際の姿勢は、身体に特殊な負担をかけます。
この患者様はギターをされるので、斜めがけにして首肩に下げていることで、首や肩、背中にかかる負担も大きくなってしまいます。
5.ストレスと自律神経の影響
路上ライブをされているので、毎回毎回、緊張の連続なため、かなりストレスがかかっているとのことでした。
また、音楽で生計を立てることができておらず、会社勤めとの兼業で、睡眠時間をかなり削っての活動をされているため、自律神経の乱れもかなり出ている状態です。
こういったことが重なって、心身ともに疲れ切っていたため、背中の張りや、呼吸がしにくいといった症状に悩まされていたのではないかと考えています。
どのような治療をすれば改善しますか?
今回のケースでは、横隔膜がとても重要なカギになりました。
というのも、横隔膜は、肋骨と背骨についています。
そして、呼吸をする時に上下に動きます。上下に動く時に背骨の動きが悪いと、横隔膜もうまく動いてくれません。
結果的に呼吸がしづらくなってしまいます。
そこで、治療は横隔膜そのものの緊張を緩めることと、背骨のゆがみを取って、背骨自体の動きの柔軟性をつけること。
この2点を集中的に行いました。
治療と合わせて行うと効果が高いセルフケア
治療を受けていただくと一番早いのですが、セルフケアを続けるだけでも、もちろん効果はあります。
ただ、地味なことを毎日毎日繰り返すので、途中で飽きてしまってやめてしまう人が多いのも事実です。
せめて2週間はチャレンジしてみてください。
自宅や職場で簡単に10分あればできるストレッチや体操をご紹介させていただきます。
たった10分のセルフケアを習慣化することができれば、確実に体は変化していき、症状の根本改善につながると考えています。
首のストレッチ
首の前側を伸ばすストレッチ
座ってでも、立ってでも、どちらでもOKです
両手を胸の骨の上におきます
↓
両手を下にスライドさせながら、天井を見上げるように上を向きます
↓
この時にアゴを前に突き出すようにします
↓
首の前側全体が伸びていることを感じながら10秒キープします
↓
そのまま頭を左に傾けます 首の右前の部分が伸びたら10秒キープします
↓
そのまま頭を右に傾けます 首の左前の部分が伸びたら10秒キープします
↓
3方向を1セットとして、2セット行います
肋骨のストレッチ
右手で左の肘を持ちます
↓
上半身を右に傾けます
↓
同時に肘をさらに右に引っ張ります
↓
脇の下からお腹の横ぐらいまでの伸びを感じながら10秒キープします
↓
反対側も同じように行います
※倒しながら腹式呼吸をするとさらに伸びます
胸のストレッチ
首や肩がこっている人は、意外と胸の筋肉も縮まって硬くなっていることが多いです。
首肩ばかりに目が行きがちですが、胸もしっかりストレッチしていきましょう。
壁に向かって正面に立ちます
↓
右手を壁について、肩と肘を同じ高さにセットします
↓
右手の位置を変えずに、上半身もできるだけ動かさずに足だけ左向け左にします
↓
右の胸が伸ばされる感じがしたら、そのまま20秒キープします
↓
反対も同じように行います
背中のストレッチ
両手を組んで、顎の高さで腕を伸ばします
↓
手を前に伸ばし、背中を丸めながら後ろへ引きます
↓
背中が伸びていることを感じながら20秒キープします
(この時に大きく息を吸い込んで胸を膨らませると背中がより伸ばされます)
肩甲骨の体操
パソコン作業の多い方は、背中が丸まっていることが多いので、背中の血流が悪くなっています。
しっかり背中の筋肉を伸び縮みさせてあげて、血流アップを目指しましょう。
座ってでも、立ってでも、どちらでもOKです
両手を頭上に上げてバンザイをします
↓
肘を下におろしてきて、肘と肘を背中の後ろでくっつけるイメージ
↓
またバンザイをします
↓
これを30秒繰り返します
セルフケアをする時の注意点
ご自宅や職場でセルフケアでストレッチや体操を行う時は、以下のことに注意して行うようにしましょう。
①初めから頑張りすぎない
初めはやる気がみなぎっていて、「よし!やるぞ!」と気合が入ってしまいます。
そうすると、回数を多く、種目を多くやろうとします。
結果、翌日にしんどくなって、数日できなくなってしまうということがよく起こります。
初めは、60%ぐらいのイメージでされると良いかと思います。
②痛いことをすれば早く治ると思わない
痛いけどもっと伸ばそう、痛いけどもっと押してみよう、といったように、痛みを我慢してやれば
早く良くなると考えている人も多いです。
これは大変危険で、症状を悪化させる恐れがありますので、ご注意ください。
③種目を増やさない
セルフケアに慣れてくると、余裕が出てきて、ご自身で見つけたものを追加でやってしまう人もいます。
もし一つ追加するのであれば、一つ減らすようにしましょう。
種目が増えると、種目をこなすことが目的になってしまいます。
こうなると何のためにセルフケアを行なっているのかを見失ってしまいます。
まとめ
最後まで読んでくださりありがとうございました。
私たちは、呼吸することで、血液が体に行き渡り、活動することができています。背中の張りによる呼吸のしづらさを放置すると、今回のケースの患者様のように間違いなく仕事のパフォーマンスや、健康に悪影響を与えます。
今回、ご紹介させていただいた、ストレッチやリハビリを日常生活に取り入れて、毎日行うようにしましょう。
肺や、横隔膜がしっかり動かせるように、なって呼吸がしやすくなると思います。
もし、2週間ほど継続して頑張っているのに、改善が見られない場合は、別の問題が隠れているかもしれないので、すぐに中崎町整骨院にご相談ください。
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院名:中崎町整骨院
監修者情報: 【柔道整復師 福井健人】
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