はじめに
こんにちは。中崎町整骨院の福井です。
日々、たくさんの患者様の体の悩みに向き合っていますが、特に最近増えているのが出産後のママさんの体の不調についてのご相談です。
出産後半年以内のママさんの大半が何らかの体の痛みや様々な不調を抱えているように思います。その中でも首や肩の痛みは上位を占めており、育児に支障をきたすケースも少なくありません。
出産後の授乳やお世話で、
「首がガチガチに張る」
「肩が重たくて上がらない」
「抱っこしているときに首に激痛が走る」
「首を右にひねると痛い」
これらの訴えは当院に来院された30代女性の出産間もないママさんの生の声です。
今回ご紹介する症例の患者様だけではなく、出産後の首や肩の痛みでお悩みの方が本当に多いんです。
特に授乳中は、赤ちゃんに集中するあまり、「自分の姿勢のことまで気が回らない。気づいた時には痛くなっていた。」という声をよく耳にします。
今回は、当院に実際に来院された30代ママさんの事例を交えながら、授乳中の首の痛みについて詳しくお話ししていきたいと思います。
もし同じようなことでお悩みでしたら、最後まで読み進めていただけるときっと何かのお役に立てるのではないかと思います。
30代女性、出産後間もないママさんのリアル
当院に来られたのは、出産されてから半年ほど経過してからでした。
出産直後から首や肩に違和感はあったものの、自然に治ると思って放置していました。
日が経つにつれて、徐々に痛みが出始めて、ある朝起きた時に首が右に回らなくなってしまったということでした。
赤ちゃん中心の生活で、自分のことは最後に後回しする生活で、とうとう体が悲鳴を上げてしまったようです。
何とかご主人に赤ちゃんの面倒を見てもらうことにして、当院に来られた時には、体のゆがみと首や肩、背中に至るまでの筋肉に余裕がないぐらい緊張して石のような硬さになっている状態でした。
また、横になって力を抜いてリラックスさせようとしても、自分では無意識のうちに緊張させてしまっていて、自律神経も乱れているようでした。
疲労が溜まるスピードと、体が回復するスピードが釣り合っていない状態で、明らかに回復が遅れていました。
なぜ授乳中に首の痛みが起こるのか?
授乳中の首の痛みには、主に以下のような原因が考えられます。
まず第一に、【授乳姿勢による首への負担】があります。赤ちゃんに母乳やミルクを与えるとき、どうしても首を前に突き出した状態で長時間同じ姿勢をとることになります。
この姿勢を「頭頚部前方位姿勢(forward head posuture)」と呼びますが、通常の3倍もの負担が首や背中にかかるとされています。
次に、【ホルモンバランスの変化による影響】があります。出産後は、関節を柔らかくする「リラキシン」というホルモンの影響で、普段より関節が緩みやすい状態になっています。
緩みやすい関節は不安定になり、筋肉が頑張って安定させようとして、負担がかかりやすくなります。
これにより、普段なら問題ない程度の負担でも、首の痛みを引き起こしやすくなっているのです。
さらに、睡眠不足やストレスによる筋肉の緊張も大きな要因です。夜泣きなどで十分な睡眠が取れない状態が続くと、首や肩の筋肉が常に緊張した状態になり、痛みを助長させてしまいます。
首の痛みが及ぼす影響
このような首の痛みは、放置すると様々な二次的な症状を引き起こす可能性があります。
おそらくですが、多くの方が整骨院や整形外科を受診するタイミングは、この二次的な症状が出てからのように感じます。
そのため症状がかなり悪化してからの受診になるので、回復までに時間がかかるケースが多いと考えています。
実際に今回のケースでも受診されたのは、出産後、半年経過してからのことでしたので、二次的な症状が複数あって、相当ひどくなってから来られました。
【二次的な症状】としては、
・頭痛やめまい
・肩こりの悪化
・腕のしびれや痛み
・疲労が取れない
・不眠症
・産後うつ
こういったものが挙げられます。
できれば、二次的な症状が出る前の症状がまだ軽いうちに体のメンテナンスを受けられることを強くお勧めします。
自宅でできる効果的な対処法
育児や家事をこなさいといけない状況で、自宅でご自身のケアを行う時間を作ることはなかなか難しいと思いますが、ご主人やご家族の方に赤ちゃんを少し見てもらっているスキにできるものをご紹介させていただきます。
首のストレッチ
①首の横を伸ばすストレッチ
右手で頭の左側を持ちます
↓
右手で頭を右に倒します
↓
左の首筋が伸びたら10秒キープします
↓
反対側も同じように行います
②首の後ろを伸ばすストレッチ
右手で頭の左側を持ちます
↓
右手で頭を右斜め前に倒します
↓
首の後ろ(少し左側)が伸びたら10秒キープします
↓
反対側も同じように行います
③首の前を伸ばすストレッチ
座った状態でも立った状態でもどちらでもできます
↓
両手を胸の骨の上に当てます(みぞおちの少し上)
↓
両手を下にスライドさせながら、天井を見上げるように上を向きます
↓
上を向いた状態でアゴを前に突き出すようにします
↓
首の前が伸びているのを感じながら、10秒キープします
↓
次にそのまま頭を右に傾けると左首の前部分が伸びます
↓
反対側も同じように行います
※伸ばす筋肉は、胸鎖乳突筋と広頚筋です。(広頚筋は首の前側にある筋肉で鎖骨までついています)
姿勢スッキリ肩甲骨の体操
右手で左の肘を持ちます
↓
上半身を右に傾けます
↓
同時に肘をさらに右に引っ張ります
↓
脇の下からお腹の横ぐらいまでの伸びを感じながら10秒キープします
↓
反対側も同じように行います
※倒しながら腹式呼吸をするとさらに伸びます
姿勢スッキリ肩甲骨の体操②
椅子に座って、手のひらを上に向けて腕をクロスさせます
↓
手首を太ももの上に乗せます
↓
上半身を前に倒していきます
↓
同時に手を外の方向へ伸ばしていきます
↓
肩甲骨の周りが伸びているのを感じながら20秒キープします
日常生活で気をつけてほしい基本的なこと
首の痛みを予防するために、以下のような工夫を取り入れることをお勧めしています。
☑︎授乳時は必ずクッションを使用して、頭が垂れないようにする
☑︎スマートフォンの使用時間を制限する
☑︎定期的に首のストレッチや肩甲骨エクササイズを行う
☑︎1時間に一回はお茶休憩を取る
☑︎信頼できる人に赤ちゃんを少しの時間預けて整体を受ける
まとめ
出産後の授乳中の首の痛みは、決して我慢する必要はありません。
適切な対処法と予防策を実践することで、かなりの改善が期待できます。
もし、今回お伝えした方法を継続してやってみても改善が見られない場合や、痛みが強くなってきた場合は、早めに当院への相談をお勧めします。
赤ちゃんとの大切な時間を、痛みに悩まされることなく過ごしていただけるよう、私たちがしっかりとサポートさせていただきます。
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監修者情報: 【柔道整復師 福井健人】
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