はじめに
いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。今回は、痛みという感覚がどういうものなのかという話をしていきたいと思います。
痛みとは
国際疼痛学会の見解によると、痛みとは、実際の組織損傷もしくは組織損傷が起こりうる状態に付随する、あるいはそれに似た、感覚かつ情動の不快な体験と定義されています。
表現難しいですよね。
簡単に言い換えると、痛みとは、実際に体のどこかに目に見えるような傷ができたことを知らせる不快な感覚であるのと同時に、傷ができた可能性があることを知らせる不快な感覚のことを言っています。
「体のどこかで問題が起きてますよー」という警報が痛みということです。
痛みの種類
痛みには、大きく3つに分類することができます。
①侵害受容性疼痛
→はっきり傷がついたことによって引き起こされる
②神経障害性疼痛
→神経の周りの組織から締め付けられることによって引き起こされる
③心因性疼痛
→ストレスによる負担が原因となって引き起こされる
このような痛みがどういったことが原因で起きているのかについては、また後ほど詳しく書いていきます。
痛みがあるおかげで生きていける
痛いという感覚を皆さんは悪者扱いすることが多いと思います。それは不快な感覚ですから、仕方ありません。
ところが、この痛みがないとどうなるのかというと、無痛症という病気が存在します。
痛みを全く感じない病気です。この病気を抱えている人は、骨が折れても、火傷をしても感じないので、目を離すと命の危険にさらされてしまいます。
痛いという感覚があるおかげで、これをしたらケガをして痛くなる、火傷して痛くなるという学習する機会が与えられます。
そして命を危険から遠ざけることができるのです。
大切なのは、痛いという感覚をしっかり受け止めて、そこからどのように対処するのかなんですね。
体はちゃんと教えてくれていますから、早い段階で手を打てば、傷口が浅くて済むはずです。
痛みは体の修復工事をしてくれています
ケガをしたり、普段の生活で間違った体の使い方をしたり、過度なストレスで血液循環が悪くなったり、自律神経が乱れて、ダメージを受けると、人間の体は、すぐにそのダメージを治そうとする機能が働き始めます。
ダメージの修復過程を家の工事に例えて言うと、
①家の壁に穴があいたり、床が抜けたりしました。
→これは上記のようなことが原因で体に何らかのダメージを受けた状態です。
②壁穴や床を修復するために工務店に工事を発注します。
→これ以上ダメージを受けないように、生理的作用で血液循環を良くしたり、ホルモンバランスを整えるよう必要なものを必要な場所へ届けるよう手配していきます。
③現場で工事を開始します。
→材料が揃ったので、実際に修復作業に入って、血液循環が改善し、炎症が起き、腫れて痛みが出てきます。
④壁穴がふさがり、抜けた床も張り替えられ工事終了です。
→ダメージを負った場所の修復が終わり、炎症や痛みもおさまり、元に戻ります。
このように体にダメージを負ったとしても、体は正常な状態に戻るためにすぐに工事をしてくれています。
痛みが出る大きな3つの原因
痛みがなぜ出るのか。原因には諸説があって、どれを正解とするかは本当に難しいと思います。
私自身も日々患者さんの体をみさせていただいている中で、考えられる原因を一つに絞ることはできませんし、一つではなく、複数あることの方が多いぐらいです。
その中でも、痛みを抱えて来院される患者さんには共通点が3つあります。
一つ目は、血液循環が悪いということ。
二つ目は、骨格が歪んでいるということ。
三つ目は、何らかの精神的なストレスを抱えているということ。
この3つは必ずみるようにしています。
三つ目の精神的なストレスは目に見えるようなものではありませんが、お話を聞かせてもらいながら、うまく引き出していくようにしています。
もちろんプライベートな悩みを解決して差し上げることはできませんが、お話を聞かせていただくだけでも落ち着かれる方もいらっしゃいますので、当院では聞く時間というのも大切にしています。
当院の痛みの治療方法
痛みの原因は大きく3つあるというのは、わかったけどどうやってそれを治療していくの?というお話ですが、
まず血液循環を良くするためには、血液の通り道を整備していかないといけません。血液の通り道を邪魔している最たるものが体の歪みです。
この歪みがあることで、血液循環を停滞させていますので、骨格の歪みを整えていけば血液循環も改善されます。
その歪みをどのようにして整えていくのかというと、ものすごーーーく小さな力で引っ張ったり、揺らしたりしていきます。
これは実際に治療を受けていただかないと分かりにくいですが、世の中にあるメジャーなマッサージやストレッチ、ボキボキする矯正などとは真逆のやり方と言えます。
ただ、この治療方法については、これまで色々と試してこられたけど、治らなかった人に対して、メインで使う技術ですので、もしその患者さんの症状が、マッサージやストレッチ、矯正などの方が良いと判断した場合は、そちらを使うこともあります。
そして一番大切にしているのは、【最小限の刺激で、最大限の効果を引き出す治療】です。
まとめ
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。
今回は痛みについての話でしたが、いかがでしたか?
もし今、体の痛みでお困りでしたら、どのような小さなことでも構いませんので、お気軽にご相談ください。
きっと何かお役に立てると思います。それではまた。
(柔道整復師 福井健人 監修)