いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回の記事は以下の目次のようになっております。
【目次】
①はじめに
②関節がポキポキ鳴らしても大丈夫?
③音の正体は?
④危険な行為3選
⑤まとめ
①はじめに
皆さんは、北斗の拳という漫画はご存知ですか?
私が小学生の頃に男子に人気があったのですが、その主人公が敵をやっつける時に拳をバキバキボキボキと鳴らしてから、戦うという場面がありました。
私はそれに憧れて、自分もバキバキやっていました。
それはさておき、この関節がバキバキ、ボキボキ音が鳴るのはどういうメカニズムなのか、音を鳴らしても体は大丈夫なのか?
患者さんからよく聞かれる内容でもあるので、一度自分なりの見解をまとめておきたくて今回書かせていただきたいと思います。
ご興味がございましたら、ぜひ最後までお付き合いください。
②関節がポキポキ鳴らしても大丈夫?
皆さんは、体のどの関節を鳴らすことが多いですか?音を鳴らす前提にしてしまっていますね。すみません。
当院の患者さんに、「普段よくバキバキ鳴らしてしまう関節は?」とアンケートをとったところ、
1位 首
2位 腰
3位 手指
4位 足指
5位 足首
6位 肩
といった順位になりました。
あくまでも当院の患者さんだけの話です。
話を戻しまして、体をバキバキ、ボキボキすることが人間の体にとって有害なのか無害なのか。
これは結論から言うと、有害です。
一回鳴らしたからといって、何か問題が発生することはありません。
ただ、毎日毎日、繰り返し音を鳴らし続けていると、関節が緩くなって不安定になったり、炎症が起きたり、骨が変形してしまったりする可能性はあります。
できることなら、クセになる前にやめた方が、今後の健康のためには良いというのが私の今の見解になります。
③音の正体は?
この関節の音はどういったメカニズムで鳴っているのかというと、関節の中にある関節液にある気泡(二酸化炭素などのガス)が弾けて、その音が骨や軟骨、腱、関節を包んでいる袋に反響してボキボキと聞こえるというのが有力な説となっています。
そして、気泡が弾ける瞬間は小さな面積に1トン以上もの力が働くと言われています。
そういった事情から、先にもお伝えした通り、ボキボキ音を鳴らし続けると、関節の組織を痛める可能性があるということなんです。
④危険な音鳴らし行為 3選
関節の音を鳴らすのは絶対にやめておいた方が良い場所としては、
まずは、「首」です。
首には脳につながる神経や血管がありますので、音を鳴らして1トン以上の負担をかけることを考えると怖すぎますよね。
私の経験談なのですが、首や肩がこった時に、頻繁に頭を横に勢いよく倒してボキボキ音を鳴らしていたのですが、ある時、変な音がして、その後めまいと立ちくらみがして立っていられなくなりました。
おそらく、一時的に神経や血管が損傷したのだと思うのですが、それ以来怖くてやっていません。
次に、「腰」です。
これも首と同じことなのですが、下半身を固定して上半身を思い切り捻ってバキバキっと鳴らすとなんとも言えない爽快感がありますが、腰椎から出る神経と血管を痛めてしまうと足がしびれたり、ヘルニアになったりすることもあります。
最後は「足首」です。
意外かもしれませんが、足の関節は、立ったり歩いたりする時にとても重要な働きをしてくれています。足首をバキバキ鳴らしていると、足の関節がゆるゆるになって不安定になります。足の関節が安定していないと、体全体がグラグラしてしまいます。
グラグラするのを安定させようとして、膝、股関節、背骨といった具合に負担がかかってしまいます。
⑤まとめ
今回は、関節をバキバキ鳴らすことについてお伝えしてきましたが、いかがでしたか?
普段バキバキ鳴らしている人にとってはちょっと怖がらせてしまったかもしれませんが、
長期的に見ると体にとってはあまり良くないのは確かです。
できれば、少しずつ控えていくようにした方が良いかもしれませんね。
当院には、関節の音が気になって来られるケースもたくさんあります。
自分の意思ではなく、体を動かした時に自然に音が鳴ることに関しては何も問題はありませんのでご安心ください。
もし関節の音で気になることがありましたら、いつでもご相談くださいね。
(柔道整復師 福井健人 監修)