いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回の記事は以下の目次のようになっております。
【目次】
①はじめに
②季節に応じて体は変化する
③東洋医学的な外部環境のみかた
④春の風邪
⑤夏の暑邪
⑥秋の燥邪
⑦冬の寒邪
⑧一年中の湿邪
⑨整体を受ける時の注意点
⑩まとめ
①はじめに
季節の変わり目に体調が悪くなったり、特定の季節になると具合が悪くなることはありませんか?
私は、雨が降ったり、急に寒くなったり、急に暑くなったりすると、数年前にケガをした部分が痛くなったりします。
特に40歳を過ぎたぐらいから顕著にそれを感じるようになりました。
もし、読者のあなたもこういった季節の変化を体が過敏に感じ取って、体調を崩してしまう人なのかもしれませんね。
今回は、東洋医学的な目線で、季節に合わせた暮らし方をお伝えしていきたいと思います。
ぜひ最後までお付き合いくださいませ。
②季節に応じて体は変化する
あなたは好きな季節や嫌いな季節というのはありますか?
暖かくなると外に出て体を動かしたくなりますし、暑くなってきたら、心身ともに開放的になります。そこから涼しくなってくると何となく感傷的な気分になったりします。そして寒くなり日が短くなると憂鬱になったりします。
このように、季節の移り変わりというのは、人間の心の動きや体の調子、行動にものすごく影響を与えています。
季節の変化に対して、人間の体は順応するようにできていて、体調を崩すことなく生活を送ることができます。それとは反対に季節の変化に抗うような行動をすると順応することができなくなり、体調を崩してしまいます。
季節の変化という【自然】を相手にしたところで勝てるわけがないので、季節ごとの特徴を知ってうまく付き合っていけば、良い状態をキープできるようになります。
そのために先人が培って来られた知恵を一緒に学んでいきましょう。
③東洋医学的な外部環境のみかた
心身ともに整っていて、元気な状態であれば、春夏秋冬の気候の変化はそれほど気になりません。
ところが、生活習慣が乱れていたり、ストレスが多い暮らしをしていると心身が弱ってしまい、気候の変化が【邪気】に変わってしまいます。
この邪気のことを外邪と言います。
外邪には、
春の「風邪」
夏の「暑邪」
秋の「燥邪」
冬の「寒邪」
その他に「湿邪」
というものがあります。
これから季節の変わり目に体調が悪くなりやすい人や、今後、どうしたら予防できるのかということをお伝えしていきます。
④春の風邪
この時期に起きやすい不調としては、
【頭痛】【耳鳴り】【めまい】【のぼせ】【肌の乾燥】【花粉症】【何となく落ち着かない】などが多いです。
暦の上での春は、2月頭から5月の連休頃までになります。
2月の頭は、まだまだ寒さも厳しい時期です。その状態から春一番の風が吹くと、一気に暖かい気候に切り替わっていきます。
この急激な気温の変化がこの時期の特徴です。
物事が動き出し、慌ただしくなる春の時期に体が弱っていれば、この春の風も「風邪」に姿を変え、体に襲いかかってきます。
風邪が体に入って来ないようにするためには、
・首を温めること(マフラーを巻くなど)
・早起きして太陽の光を浴びる
・体を動かす(散歩やラジオ体操など)
こういったことを意識して取り組まれると良いでしょう。
余談ですが、「この時期になると必ず調子を崩すんです!」おっしゃる患者さんがいるのですが、そういった方は、
一つ前の季節にしっかり養っておかないと毎年同じことの繰り返しになりますので、この記事を読んで対策を実践してみてくださいね。
⑤夏の暑邪
この時期に起きやすい不調としては、
【倦怠感】【食欲不振】【吐き気】【下痢】などが多いです。
暦の上での夏は、5月5日頃から8月7日頃までになります。
この時期は気温もぐんぐん上がっていって、心身ともに活発になり活動的になります。
ここ数年は、以上なぐらい気温が上昇していて、40度を超える地域もあります。暑さによる「暑邪」に気をつけましょう。
一番身近な暑邪は熱中症ではないでしょうか。
暑さが増してくると体は熱を放散するために汗をかきます。また冷房機器で体を冷やします。そして、冷たいものを飲んだり、食べたりします。
夏バテでよくみられる倦怠感や食欲不振、むくみ、だるさなどは、冷えから来るものが大半だと言えます。
暑邪が体に入って来ないようにするためには、
・早く起きて活動を始める
・5月、6月は運動して汗をかく練習をする
・喉越しの良い冷たいものこそゆっくり飲む
・お腹を温める
・日傘や帽子で直射日光を避ける
・UVカットのサングラスをかける
こういったことを意識して取り組まれると良いでしょう。
この時期に夏バテを起こしてしまうと、長期間、体調不良を引きずってしまい、立て直すのが難しくなります。
ですから、暑さに警戒しながら、体を冷やさないように気をつけましょう。
続きは後編をご期待ください。それではまた。
(柔道整復師 福井健人 監修)