いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回の記事は以下の目次のようになっております。
【目次】
①はじめに
②今や国民病の腰痛
③動作で判断する腰痛
④厄介な腰痛、腰椎椎間板ヘルニア
⑤腰椎椎間板ヘルニアの原因とは
⑥腰椎椎間板ヘルニアになりやすい職業はありますか?
⑦腰椎椎間板ヘルニアの予防と対策
⑧当院の腰椎椎間板ヘルニアに対しての治療
⑩まとめ
①はじめに
私は、学生の頃に柔道やバスケットボールをしていたこともあり、ことあるごとに腰痛に悩まされてきました。
時には、激痛で一時的に動けなくなるほどになったこともありました。
腰痛には、原因がはっきり特定できる特異的腰痛と、そうではない非特異的腰痛に分けられます。
そして原因がはっきり特定できる腰痛は全体の約15%〜20%と言われています。
一方、原因が特定できない腰痛は約80%〜85%と言われていますが、医学の進歩によって、詳細な検査によって原因が明らかになるケースが増えてきているため、この割合は将来的に変化していくものと考えられます。
私の場合は、病院に行ってもレントゲンで問題がなく、湿布を渡されて終わりでした。
もしかしたら、腰椎椎間板ヘルニアや腰椎分離症だったかもしれません。
②今や国民病の腰痛
平成22年度の国勢調査に40歳以上の人口のうち、腰痛に悩む人は、およそ2770万人にのぼるとされています。
単純計算で5人に1人が腰痛持ちということになります。
また、全職業性疾病においても6割を占めていて長年に渡って不動の第一位です。
腰痛がなくなったら、国民の幸福度が40%もアップするとさえ言われていますので、かなり深刻な問題なのかもしれません。
当院に来られる患者さんの中にも、腰痛があることで、イライラしてしまったり、鬱々とした状態になって、メンタルがやられている方をこれまでたくさん見てきましたので、できるだけ早い段階で腰痛の芽が大きくならないように対策していかないといけませんね。
③あなたはどのタイプの腰痛?
一口に腰痛と言っても、人それぞれ症状が違います。
そこで、自分がどのようなタイプの腰痛なのかを知っておく方が、対策も立てやすいと思いますので、簡単に動作で判断する方法をお伝えします。
◆前屈みで痛いタイプ
足にしびれがある場合→腰椎椎間板ヘルニア
足にしびれがない場合→腰椎圧迫骨折、椎間板性腰痛、腰椎終板炎、
◆後ろに反らすと痛いタイプ
足にしびれがある場合→腰部脊柱管狭窄症
足にしびれがない場合→腰椎分離症、椎間関節炎
ざっくりとした分類ですが、目安として参考にされてください。
④厄介な腰椎椎間板ヘルニア
腰痛の中でも、一番メジャーなのは、腰椎椎間板ヘルニアではないでしょうか?
あなた自身が腰椎椎間板ヘルニアかもしれないし、あなたの周りにも、腰椎椎間板ヘルニアの方がいらっしゃるかもしれません。
腰痛の中でも非常に厄介なのが、腰椎椎間板ヘルニアです。
男女問わずに20代〜40代に発症しやすいと言われています。
レントゲンを撮るだけでは、確定はできずMRIを撮ることで診断がつきやすいです。
腰の骨(腰椎)と腰の骨の間にあるクッションである椎間板が度重なる負担によってヒビが入り、中身が飛び出して、それが神経に当たることで炎症を起こします。
その炎症によって、腰から足にかけて激痛が走ったり、しびれが出たりします。
かなりの重症になると馬尾神経が潰されることによって起きる膀胱直腸障害になってしまうこともあります。
失禁したり、肛門周囲の感覚がなくなったりすることもあるので、この場合は手術になることが多いようです。
⑤腰椎椎間板ヘルニアの原因とは
基本的には、背骨に大きな負担のかかる動作や姿勢が原因となります。
例えば、
・重いものを持ち上げる動作
・ものを力いっぱい引っ張る動作
・体をひねる動作
・長時間の立ち仕事
・長時間の座り仕事
・同じ姿勢をとり続ける作業
・長距離の車の運転
・腰周辺の筋力低下、筋肉量減少
・背骨全体の柔軟性の低下
こういったものが挙げられます。
また、アルコール飲料の摂取も腰痛との関連性が指摘されていますし、喫煙も血流を悪くさせることによって、椎間板に悪影響を及ぼすことが指摘されています。
そして体重が増加することによって、腰への負担が大きくなることも言われています。
後編へ続く
(柔道整復師 福井健人 監修)