いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
患者さんからよく質問されるものの中から、今回は、【こむら返り】についてお伝えしていきたいと思います。
「先生、何でこむら返りが頻繁に起きるの?」と結構な割合で聞かれるので、一度自分なりの知見をまとめておこうと思い、今回記事にさせていただきます。
少しでも皆さんの疑問解消につながれば幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
◆はじめに
皆さん一度はふくらはぎのこむら返りを経験したことはあるのではないでしょうか?
寝ている時に急に足がつってしまって、何とも言えない痛みが数分続いておさまるまで、伸ばしてみたり、揉んでみたりされたのでは?
あの嫌な現象がどういった仕組みで起こっているのか。なぜ頻繁に起きてしまうのか?寝ている時に起きてしまうのはなぜ?など色々な疑問を
お持ちだと思います。
インターネットで調べても様々な見解があって何が正しいのかわからにくい現象でもあるので、今回は情報の整理をして行きたいと思います。
◆そもそも「こむら返り」って何?
こむら返りの「こむら」というのは漢字で書くと「腓」と表記されます。腓腹筋というふくらはぎの筋肉がありますが、その部分を表しています。
こむら返りの正式名称は、【有痛性筋痙攣(ゆうつうせいきんけいれん】とか【筋クランプ】という症状名で呼ばれます。
これは筋肉がつる現象で、自分の意思とは関係なく筋肉に突然痙攣が起きて縮んでしまい、痛みを伴ったまま動かせなくなってしまう状態のことです。
この現象はふくらはぎにだけ起こるものではなく、
・手足の指
・足首
・すね
・土踏まず
・太もも
・首肩
・胸、背中、腰
・お尻
発生頻度の差はありますが、こういった筋肉にも起こります。
◆筋肉がつるメカニズム
実際にこむら返りなど、筋肉がつる現象というのは、中でどんなことが起こっているのかというと、筋肉の伸び縮みのセンサーの誤作動によって筋肉が暴走している状態です。自分の意思で制御が効かなくなっているということです。
細かく説明すると難しすぎるため、ものすごく簡単に言うと筋肉や腱が伸びすぎたり、縮みすぎたりすると痛めてしまうので、センサーが自動制御でそれ以上伸び縮みしないように反射が起きてコントロールしてくれています。
このコントロールが何らかの影響によって、コントロールが効かなくなってしまっているということです。
◆なぜ、ふくらはぎにおこりやすいのか?
筋肉がつるという現象は体全体で起きる可能性があるのにもかかわらず、患者さんからの体験を聞いているとほとんどの方は、こむら返りのことばかり話されます。
なぜ、ふくらはぎに起きやすいのか、その理由は次のようなことが考えられます。
①常に重力の影響を受ける筋肉であるため(抗重力筋)
重力の影響を受ける筋肉はたくさんありますが、立ったり歩いたりすると常に働いてくれているのが、ふくらはぎ(下腿三頭筋)です。
この筋肉は、立っている時は姿勢を支えるために緊張し、歩く時には伸び縮みを繰り返しているためかなり忙しく働いてくれています。
他の筋肉に比べて疲労がたまりやすい部位と言えるため、発生しやすいと言われています。
②冷えやすいため
寒い時期はもちろんですが、暑い時期もエアコンが効いた部屋にいると冷たい空気は下へ下へ降りてきます。
その時に一番影響を受けるのが足元ですよね。
女性であればスカートを履いて素足の状態、男性であれば短パンを履いていたりすると足元が冷たい空気にさらされてしまいます。
そうすると、筋肉が硬くなり、血流も悪くなってしまうため発生しやすくなると言われています。
③就寝中の体温や姿勢に関係するため
就寝中は特に手先、足先の体温が下がりやすく、寝返りを打っていたりすると布団から足がはみ出ることもあり、冷えやすくなります。
また、仰向けで寝ていると足の甲に布団の重みがかかり、ふくらはぎの筋肉が縮んだ状態になることも発生原因になるのではないかと考えられています。
④心臓からの位置が遠いため
ふくらはぎは体の一番下の方に位置しているため、心臓から遠く離れています。体液が溜まってしまってむくんだり、血流が滞ったりしやすいです。
さらにそこから冷えや酸素不足、ミネラルバランスの悪さなどが影響してこむら返りが起きやすい状況を作り出します。
◆頻繁につってしまう人が気をつけること
上記に挙げたような原因をさらに生活に落とし込んで考えた時に、どのようなことに気をつけて生活すれば、頻繁につらなくて済むかをお伝えします。
もし以下のものに該当するのであれば、ご注意ください。
・水分はコーヒーや紅茶で摂ることが多い
・お腹を下しやすい
・喫煙習慣がある
・お酒を毎日のように飲む
・シャワーだけで済ませることが多い
・栄養が偏っている
・運動習慣がない(筋肉量の低下)
・運動しすぎている
・冷え症
・静脈瘤がある
・ストレスを抱えることが多い
以上のようなものは、水分不足、ミネラル不足、血流不全、自律神経の乱れ、筋肉が硬くなりやすいなどの状態を招きやすいとされています。
もし、ご自身で気をつけられるものがあれば、対策をされた方が良いでしょう。
◆こむら返りと整体の相性は?
当院の整体の一番の特徴は、体の歪みや重心バランスを整えることで、筋肉の緊張を緩和したり、血液循環や神経伝達を良くする効果があります。
また、非常に優しい刺激なので、自律神経の乱れを整える効果もあります。
ということは、上記に挙げたものの原因のうち、栄養以外の問題は全て対応できることになります。
ですから、こむら返りや筋肉のつる現象と当院の整体はかなり相性が良いということになります。
当院の患者さんの中にも、こむら返りなど筋肉の痙攣でお悩みの方をたくさん改善してきた事例がございますので、どのような生活習慣をお持ちなのか
詳しく聞いて、実際に体の検査をすれば、改善するものなのか、そうでないものなのかの判断はつきます。
闇雲にマッサージしても良くなることはないので、お悩みの方は早めにプロに相談されることをお勧めします。
◆まとめ
今回は、患者さんからの質問が多い「こむら返り」「筋肉がつる」という問題についてお伝えしてきましたがいかがだったでしょうか?
こむら返りが起こる原因は人それぞれであって、個人差がとてもあります。
ご自身の生活習慣を振り返ってみて、どういった問題があるのかを知ることによって、対策も変わってくるはずです。
これを機に生活習慣の見直しをされることをお勧めします。
色々試してみたけど、結局ダメだったという方は、ぜひ当院の整体を受けに来てください。
後悔はさせません。何かお役に立てることができるかもしれません。
何か病気が潜んでいることもありますので、これぐらい大丈夫だろうと軽く考えて、その場をやり過ごそうとしないようにだけお願いします。
少しでもこれを読んでくださった方の眠りが健やかになっていくことを願っています。それではまた。
(柔道整復師 福井健人 監修)