いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回は当院の患者さんから寄せられる質問の中から、
【最近肩が挙がりにくくなってきたんだけど、これって五十肩かな?】というものがありましたので、それに対しての回答として記事を書いていきます。もしご興味がありましたら、最後までお付き合いください。
◆はじめに
肩の痛みで当院に来られる患者さんをお大きく分けると、
・肩や首のこり
・四十肩、五十肩
・腱板損傷(けんばんそんしょう)
この3つが多いです。
そして、四十肩、五十肩、腱板損傷(けんばんそんしょう)の中には、当院では対応できないものも含まれているため、
実質、肩や首のこりが大半を占めます。
◆肩こり、首こりのチェック
まずは、肩こりに自分は該当するかどうかチェックしてみましょう。
・頭を左右に倒したときに首や肩が痛い場所がある
・肩を揉んだり、さすったりすると痛みがマシになる
・同じ姿勢で作業していると症状がひどくなる
・首をぐるぐる回すと肩周辺に痛い場所がある
・腕を動かしても特に問題はない
・朝起きた時に肩こりや強張りがある
こういったものに該当するものが多ければ肩こり、首こりの可能性が高いと言えるでしょう。
これ以外で夜に寝ている時にズキズキした痛みがあったり、腕を動かすと痛みがある場合は、肩こり以外の問題の可能性もあります。
◆肩こり、首こりの原因
四足歩行の動物と二足歩行で生活する人間の最大の違いは、前足(人間の場合は腕)を自由に使えるか使えないかです。
人間の場合は、腕、手、指を多用し、器用な動きができるため、肩もある程度自由に動かないと都合が悪いわけです。
腕から先を使って色々なことをこなさないといけないわけですから、当然可動範囲も広がっていきます。
曲げたり、伸ばしたり、捻ったりと本当に色々な動きができる唯一無二の関節に進化しています。
色々なことができて、動かせる範囲も広いと良いことずくめな感じですが、その分、負担も大きくなりやすいのも事実です。
その負担を軽くするために、肩の関節を守るための筋肉や靭帯、腱などの組織がたくさんついています。
これらの肩を守ってくれている組織が姿勢の悪さなどによって、柔軟性を失い、血流が悪くなってしまうと、【コリ】という現象につながっていくものと
考えられています。
ほとんどのこりの場合は、生活習慣によるものと言われますが、その中でも姿勢は本当に大切です。
特に猫背や巻き肩と呼ばれる姿勢の悪い二代巨頭のような存在があります。
この姿勢になってしまうと、背中が丸くなり、肩甲骨が前に巻き込まれて、肩の関節の動きが悪くなっていきます。
肩の動きが悪くなると、肩の周りの大きい筋肉も小さい筋肉も、その他の組織も全部働きが悪くなってしまい、過度な緊張状態を生み出し、血流が悪くなります。
◆肩こり、首こりの予防と対策
肩こり、首こりの一番の予防策は、筋肉を緊張させず、血流をいつも良い状態に保つことです。
具体的な対策としては、
【対策A】
・毎日しっかり入浴すること
・隙間時間を使ってこまめにストレッチや体操をすること
・よく寝ること
・栄養バランスを考えて食事をすること
・ストレスを溜め込みすぎないこと
・筋トレや有酸素運動を習慣化すること
こういったことが大切になってきます。
次にその場しのぎの対策としては、
【対策B】
・シップを貼る
・薬を飲む
・マッサージを受ける
こういったものがありますが、決して悪いわけではありませんが、長続きしません。
すぐに元に戻ってしまいますので、【対策A】は根本改善のためには必須であると考えています。
◆肩こり、首こりを放置すると病気になる?
単なる肩こりだから放っておいたらいつか治るだろうと思って放置し続けていると、
四十肩、五十肩になってしまったり、肩の奥の方にある部分を痛めてしまう、腱板損傷という状態になることもあります。
また、痛みがひどくなることで、睡眠障害になったりもします。
睡眠の質が低下すると、心臓の病気になったり、糖尿病のリスクが高くなることもあります。
肩こりがひどい状態を放置することで、当院には頭痛を訴える方も多く来られますし、慢性的なコリを抱え続けたがばかりにうつ傾向になっているケースもあります。
放っておいて良いことは何一つありません。
できるだけ早い段階で、対策を講じていきましょう。
◆まとめ
肩の痛みには、大きく分けると、【肩こり、首こり】、【四十肩、五十肩】、【腱板損傷】の3つに分類されます。
その中で、肩こりが一番多く、原因は筋肉の緊張と血流の悪さによるものです。
そして、猫背や巻き肩など姿勢の悪さによって、肩こりがひどくなっていくため、姿勢の改善は肩こり予防には必須となります。
また、肩こりを軽視して放置していると大きな病気にもつながる可能性もあるため、できるだけ早いうちに悪い芽を摘んでおいた方が、健康寿命が伸びていくでしょう。
もし、肩周辺の痛みや、こりでお悩みなら、当院の整体は姿勢改善にもつながりますから、ぜひ一度ご来院くださいね。
(柔道整復師 福井健人 監修)