いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回は当院の患者さんから寄せられる質問の中から、【認知症を予防したいんだけど、整骨院でもできるのかな?】というものがありましたので、それに対しての回答として記事を書いていきます。もしご興味がありましたら、最後までお付き合いください。
◆はじめに
平成29年版の高齢者白書や厚生労働省によると、認知症高齢者の推定は、2012年に462万人、2025年に730万人になると言われていて、およそ5人に1人が認知症になると言われています。
団塊の世代が全て75歳以上となる2025年には、全人口の18%を後期高齢者が占めます。2040年には65歳以上の高齢者が全人口の35%を占めることが予想されています。
これからの日本の最大の課題と言っても過言ではない問題が、認知症の問題です。
今回は、これから誰しもが直面するかもしれない認知症について、どうすれば予防できるのかという観点からお伝えしていきます。
◆認知症の原因
認知症が発症する数十年前から、認知症の原因物質であるアミロイドベータが蓄積されることによって認知症が発症すると言われています。
ということは、75歳ぐらいで認知症が発症すると仮定したら、40歳代から認知症のケアをしておくことが必要になってくるということです。
私も40歳代なので、もうすでに対策していかないと手遅れになるかもしれないということですね。
◆具体的な認知症にならないための予防や対策
まずは、アセチルコリンをいつも正常に働くようにしておくことです。
アセチルコリンという物質は、副交感神経を優位にしたり、血流を良くする働きがあります。
認知症は脳の神経細胞が働かなくなる病気なので、脳の血流を常に良くしておく必要があります。
アセチルコリンが正常に働かせるために必要なことは、
運動すること、肌に刺激を与えることがあります。
運動は言うまでもなく、筋トレや有酸素運動を30分以上行うことです。
肌への刺激は、乾布摩擦をしたり、マッサージを受けたりすることです。
次に、睡眠です。
良質な睡眠をとることで、アミロイドベータを抑えることができます。
認知症にかかる一番のリスク要因は睡眠不足と言っても過言ではありません。
最後にアセチルコリンの働きのところでも出てきましたが、筋肉から出るイリシンという物質が
アミロイドベータを分解する酵素を増やす働きがあることがわかっています。ということは、筋トレをして筋肉量を
増やしておけば、認知症予防につながるということですので、スクワットや腕立て伏せなどで大きな筋肉をトレーニングする
ことはとても大切なことだと言えそうです。
補足的にではありますが、歯医者さんから聞いたところによると、歯周病菌が脳内のアミロイドベータを取り込んでしまう受容体を増やしてしまうという
ことで、毎日のマウスケアをしっかり行うことも認知症予防につながります。歯は命です。
◆整骨院でできる認知症予防
アセチルコリンを正常に働かせるためにはのところにも出てきましたが、肌への刺激(皮膚刺激)に最も適しているのが、整体だと思います。
直接、患者さんの身体に触れて刺激を与えることもできますし、さする、押す、揉む、ねじる、引っ張るなど色々な刺激の種類もあって、アセチルコリンの分泌に
良い影響を与えることもできますし、リラックス効果を与えることで、副交感神経を優位にして、血流を良くすることもできます。
整骨院で整体を受けるメリットはとても大きいです。
40歳代から始める認知症対策で一番大切なのは、【整体を受けること】かもしれませんね。
◆まとめ
自分はまだまだそんな年齢じゃないからと言っていたら、手遅れになっていた。なんて言っても後の祭りです。
簡単にできることを今すぐ始めましょう。
認知症になると本人は何もわからなくなるだけですが、周りの大切な人を苦しめることになりかねません。
上記に書いてきたような予防や対策を少しずつでも実践することで、発症確率を下げていきたいですね。
もし、認知症の予防の件でご質問、ご相談のある方は、ぜひ一度ご来院くださいね。
(柔道整復師 福井健人 監修)