いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
今回は当院の患者さんから寄せられる質問の中から、比較的多い【雨や湿気で体調を崩す人が多いのはなぜなのか?】について私なりの見解をお伝えしていきたいと思います。もしご興味がありましたら、最後までお付き合いください。
◆はじめに
最近になって「天気痛」とか「気象病」ということが言われるようになりました。
気候の変動が体調に影響することが少しずつわかってきているので、昔のように、「気合が足りない」「やる気がない」「甘えるな」という心ない声も少なくなっていきそうですね。
当院に来られる患者さんの中にも、時折、雨の日になると頭痛が出たり、身体が重くて動きたくない、朝起きられないといった悩みを訴える方が来られます。
雨や湿気が身体にどういった影響があるのでしょうか?
◆雨や湿気が身体に及ぼす影響
雨や湿気が多い時、身体中を流れる血液中の水分量が増えます。水分量が多いと、血管に過剰に圧がかかって負担がかかります。血圧が通常よりも上がりやすくなるということです。
同じく気圧の変化によっても、血管が広がったり、縮んだりすることに影響しますので、いつもと違う環境に身体が急に合わせていかないといけなくなって、パニックになり、それが引き金になって頭痛が起きたり、頭が重だるい、身体全体が重だるくて動きたくないといった症状につながると言われています。
また、心臓にも負担がかかりやすくなりますので、心臓の疾患を抱える方は要注意となります。
◆雨や湿気による体調不良の原因
日本は海洋性気候で高温多湿な気候です。
特に5月、6月になると梅雨時期ということもあって、通常よりも雨が多くなり、湿気が多く、気圧の変動も大きくなりがちです。
空気中の湿気が多いと身体のむくみにつながります。体内の水分量が必然的に増えます。
気圧が低くなると、身体は膨張しやすくなります。
特に女性は毎月の月経とか妊娠、出産のために男性に比べて水分をたくさん体に溜め込みやすい傾向があります。
身体の中に水分が多いと、同じ気温でも体が冷えやすくなります。それとは逆に水分を体にたくさん溜め込みすぎると、体が蒸し蒸しするようになって、体調を崩しやすい傾向にあるようです。
◆雨や湿気による不調の対策と予防
湿気や雨が降る時に体調が悪くなるとわかっている場合は、身体の水はけを良くすることをおすすめします。
お風呂に少し長めに浸かって汗をかいたり、有酸素運動をして汗をかくことで、身体の中の水分量をうまく調整できるようになりますので、比較的体調を安定させることができます。
食事での対策としては、夏野菜である、きゅうり、なす、トマトなどを摂ることをおすすめします。
夏野菜は、身体の中の余分な水分を体外に排出する効果がありますので、湿気が多くなってきたり、雨が多い時期などは積極的に食事に取り入れると体内の水分コントロールがうまくいくようになります。
◆まとめ
5月、6月は梅雨時期に入ることもあり、雨が多く、湿気が多い時期になります。
身体の水分量が増えることで、様々な影響が身体に及びます。
体内の水分量が増えることによる体調不良は、身体の水はけを良くすることで解消することが可能です。
しっかり汗をかくぐらい運動して、入浴することで、上手く体内の水分量をコントロールしていきましょう。
もし、雨や湿気など気候変動による体調不良でお困りの方は、ぜひ一度ご相談の上、ご来院くださいね。
(柔道整復師 福井健人 監修)