いつも記事を読んでくださり、ありがとうございます。院長の福井です。
新年度が始まり、新社会人の方、新入生の方、新天地に赴任される方、引っ越しされる方、色々と環境が変わる方が多いと思います。
環境が変わることで、多かれ少なかれ、緊張してストレスに感じることも多いと思います。
そんな時に遭遇する病気について今日はお伝えしていきます。
◆はじめに
当院には、肩こりで来られる患者さんがたくさんいらっしゃいます。
その中に、非常に稀ではありますが、重篤な症状を抱えている方もいて、単純に【肩こり】では済まされないケースもあります。
一年に一件あるかないかの世界ですが、もし遭遇して見逃した場合、命に関わることもあるので、たかが肩こり、されど肩こりという
気持ちを持って施術にあたっています。
◆肩こりに潜む怖い病気
私がこれまでにたくさんの肩こりの患者さんを施術してきて、一番ヒヤッとしたのは、「狭心症」です。
その代表的な例です。
50歳代の男性の患者さんで、ずっと左肩から顎にかけて違和感があって、最近になってそれが痛みに変わってきたということでした。
さらに深く聞いていくと、10分以上歩くと呼吸が苦しくなる症状が続いていて、少し休憩すると、呼吸も元に戻るということを繰り返していました。
ここ数日、左肩の痛みがひどくなってきた感じがするため、当院を受診されたという経緯でした。
私は、ここまでの話を聞いて、これまでの臨床経験から、ただの肩こりの延長ではないと感じ、すぐに循環器系の病院に行くようにお伝えしました。
後日談ですが、この患者さんはその日に検査をして「狭心症」と診断され即日手術になったそうです。
◆狭心症とは
狭心症は、心臓に酸素が不足して胸に痛みや圧迫感が生じる病気です。
10年ぐらい前までは、60〜70歳前後の方が発症の中心世代でしたが、最近は、40歳前後からの発症が増えているそうです。
原因は、動脈硬化によるもので、コレステロールなどが、動脈にくっついて固まります。そして血管が詰まることによって、心臓に血液が行き渡らなくなり、酸欠状態になって発症するということです。
◆自分が狭心症かどうかのチェックポイント
☑︎10分ほど歩くと動悸が止まらなくなる
☑︎ちょっとした動作で呼吸が苦しくなる
☑︎少し動くと左の肩から腕にかけて痛みがある
☑︎首や顎に痛みやしびれ、違和感がある
☑︎歯が浮いた感じがする
☑︎冷や汗や吐き気、めまいがする
☑︎胸が締め付けられるような感じがする
こういった症状があると必ずではありませんが、狭心症の可能性があるので要注意です。
症状が軽いから、すぐおさまるからと言って軽く捉えずに循環器系の病院へすぐに行きましょう。
◆狭心症の対策と予防
どれだけ健康に気をつかっている人でも発症する可能性をゼロにすることは残念ながらできません。
ですが、狭心症になるリスクを知っているだけでも発症する確率を下げることはできますので、日々の生活で
気をつけることお伝えしていきます。
狭心症になるリスクとしては、
①高血圧
②脂質異常
③糖尿病
④喫煙
⑤肥満
などがあります。
塩分控えめ、脂質控えめ、野菜多め、魚と大豆のタンパク質多め、禁煙、禁酒、毎日30分以上の有酸素運動。
こういった積極的な対策を意識して行うことで、発症する確率を徹底的に下げていくことをオススメします。
◆まとめ
狭心症は特別な病気ではなくて、身近にある病気です。
肩こりだと思っていたら、実は心臓に問題があったというのはよく聞く話です。
高齢者に起こりやすいと思われがちですが、働き盛りの世代にも発症する例が増えてきていますので、
他人事だと思わずにご自身の生活習慣を見直していきましょう。
最後になりますが、自分の体のことは自分が一番よくわかっておられると思いますが、第三者による客観的な評価というのは、とても大切で
その際たる例が健康診断です。歯の健診も同じですね。自分では気づかないところに気づかせてもらえる機会になって、自信を持っても良いところ、
改めないといけないところがはっきりわかります。
当院に長く通院されている方も同じで、ご自身では気づかない体の歪みやバランスの崩れなどをチェックしに来られています。
自分の体を丁寧に大切にしているからこそ、お金と時間を投資されているんですね。
人生において何よりも健康が大事ということをわかっておられる方たちを担当させていただいて、私もいつも身が引き締まる思いで施術させていただいています。
今回も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。それではまた次回をお楽しみに。
(監修 柔道整復師 福井健人)