いつも読んでくださり、ありがとうございます。
院長の福井です。
◆はじめに
当院に来られる患者さんの中には、肩こりで悩みがひどくて、ありとあらゆる治療を受けてきましたという方がたくさんいらっしゃいます。
そして、どんな治療を受けて来られたのかを聞くと、
マッサージ、指圧、はり、お灸、カイロプラクティック、整体、足ツボ、など本当に様々なことをしていました。
ご本人の感想としては、治療後は良い感じがするけど、ひどい時は2、3時間もすれば元に戻ってしまうので、週に2回は通院していたようです。
なぜ肩こりの治療を週に2回も受けているのに、すぐに元に戻ってしまうのでしょうか?
これについて私の見解をお伝えしていきたいと思います。
同じようなお悩みの方に少しでもお役に立つような情報になれば幸いです。ぜひ最後までお読みください。
◆肩こりは生活習慣病の一種
一般的な肩こりの場合、何かをしたから肩こりになったということを特定しにくいものです。
毎日の生活習慣の中で、首や肩、背中に負担のかかるような姿勢や動作があって、それを繰り返しているから
肩こりの状態が続いているということだと考えています。
もちろん、首や肩、背中の周辺の筋肉や関節などに、こり現象が起こっていて、硬くなっているからもみほぐしたり、
関節の可動域を広げたりすることは大切なことですが、根本的な解決にはならないのは、冒頭に出てきた患者さんの例を見ても
あきらかですよね。
◆すぐ元に戻る原因
人間の体は、常に安定した状態を維持させるようにシステム化されています。
例えば、体温は37℃前後になるように設定されていますし、血圧、血糖値など、ありとあらゆる
体の機能は一定を保とうと日々は働いてくれています。
ひどい肩こりを長年お持ちの方は、ひどい肩こりの状態がその人の日常で安定しているため、もみほぐして柔らかくしても、
関節を動かして可動域を広げても、安定した肩こり状態に戻ろうとするのは、ある意味仕方のないことなんですね。
そしたら、何をやっても治らないんじゃないの?と言われるかもしれませんが、そうではなくて、もみほぐしたり、関節を動かしたり
すること以外に解消するための方法があるということをお伝えしていきます。
◆すぐ元に戻らないようにする予防と対策
肩こりのある状態が当たり前→肩こりのない状態が当たり前に変換することができれば、すぐに元に戻らない体になっていきます。
その方法は、肩こりの治療を受けた後にあります。
肩こり治療を受けた後、体が楽になって、その気持ちの良い状態を堪能したい気持ちをグッと抑えて、ちょっとした筋トレを2つしてほしいです。
①首の筋トレ
両手を組んで後頭部に当てます。次に後頭部を手の方向に押しつけるように力を入れます。その力を両手で受け止めて、そのまま後頭部と両手どちらも
力が入っている状態を10秒キープしてください。首の前あたりに筋が見えている状態が作れていたらオッケーです。
これを3セット行いましょう。
②肩の筋トレ
両手を真横に広げて水平になるようにします。次に手のひらを外に向けて目一杯パーにしてください。そして手首を90°に起こします。これがスタートポジションになります。そのポジションから、手のひらで○を大きく描くように動かしていきます。この時、○は反時計回りになるようにしてください。
これを20回を3セット行ってください。
これを治療を受けて、家に帰ったり、職場に戻ったりしたらすぐにやるようにしてください。
理想は毎日、朝・昼・夜と行って日課になるようにしていただくことが大切です。
もちろん肩こりの治療は継続して受けてくださいね。
◆もし、毎日筋トレもやっているのにすぐ元に戻る場合
2週間ぐらい予防対策を毎日やっていてもすぐに元に戻る現象が続く場合は、筋肉や関節の問題とは別の問題の可能性もあります。
最も考えられるのは、栄養バランスと睡眠の質に目を向けてみることをお勧めしています。
これについては、
こちらのブログ https://nakazaki-seitai.com/blog-post/381947
をぜひ参照してみてください。
◆まとめ
肩こりに限らず、治療を受けてもすぐに元に戻る現象は、人間の生理的な現象なため、今と同じ生活習慣を続けていると改善はしていきません。
問題は、今の生活習慣の中に、肩こりがない状態が当たり前と脳に認識させ続けることが重要になってきます。
最初は、筋トレを続けるのは大変ですが、2週間続けていると、筋トレすることが当たり前になってきます。
そして、治療の効果が持続する時間もちょっとずつ増えていくはずです。
何事も新しいことを始めるのは、大変でしんどいですが、最初だけ少し頑張ってみませんか?
そして肩こりを感じにくい体に作り直していくことで、ストレスも軽くなっていくでしょう。
それでは、最後まで読んでくださった方の肩こりが少しでも楽になって笑顔が増えますように祈っています。
(監修:柔道整復師 福井健人)