レッドフラッグの症状
患者:36歳男性 会社員
症状:股関節からお尻にかけての激痛
来院経緯:1週間前に朝起きた時から原因不明の股関節の痛みを感じ、時間が経てばマシになるだろうと放置していたら痛みがどんどん悪化していきました。
市販の痛み止めを飲んだり、シップ剤を貼っても一向に良くならず来院されました。
検査:ヘルニアなど、背骨付近の異常がないか確認してそれは除外できました。次に体全体のバランスをチェックして、疼痛回避の姿勢や明らかに荷重を回避するような歩行が確認できました。
また、患部を少し押しただけで激痛が走るため、それ以上は検査を行いませんでした。
この時点ではハッキリと何が悪いのかはわからなかったため、横になってもらい、足を色々な角度で動かしたりしながら状態を確認していきました。
明らかに、施術をしても変化が出るような状態ではなかったために、患者さんに説明して、骨や関節に何らかの異常が出ていますので、整形外科の受診を促しました。
この日が土曜日だったため、あまりにも我慢できない痛みが出た場合は救急車を呼んでもらい、そうでもなければ、月曜日に病院へ行くように指示させていただきました。
そして、月曜日に病院に行って、診察を受けた結果は、【儀痛風】というものでした。
偽痛風というのは、関節の軟骨やその周囲の組織にピロリン酸カルシウムが沈着することで炎症が起きて発症します。
痛風や関節リウマチに似たような症状を引き起こします。
比較的高齢者に多く、大きな関節に突然激しい痛みや腫れが出て、炎症することによって、発熱したり、体を動かすときに痛みを伴うことがあります。
よく発生する部分としては、
膝、手、肩、足など比較的大きな関節に起きるとされていますが、今回のケースは股関節に発生していましたので、判断しにくかったです。
治療法:炎症、腫れ、痛みを抑えるための薬や、ステロイド注射を打つこともあるようです。
適切に治療が施されると、3週間ほどで寛解していくことが多いようです。
所感:今回のケースは、患者さんが30歳代ということもあって非常に判断が難しいものでした。しかしながら、当院にできることとできないことで考えた時にどう考えても手に負える範疇の症状ではなかったため、整形外科への受診をお勧めしました。
この判断は間違いではなかったと思います。
もし、整体を行なって体に負荷を与えていたら、悪化していた可能性もありますし、偽痛風ということもわからずに進めていた可能性もありました。
そういった意味でも、ハッキリと患者さんのためにもできないことを伝え、然るべき対応ができるように、これからも知識をしっかりと身につけていきたいと思います。
中崎町整骨院では、上記のような症状も当然ながら、その他多種多様な症状をお持ちの方が来られています。
症状別では
ひどい肩こり、長引く腰痛、四十肩、坐骨神経痛、ヘルニア、脊柱管狭窄症、膝の痛み、内臓の不調、自律神経の乱れ。
こういった方が多く来られています。
もちろんこれ以外の特殊なケースもあります。
もし、痛みや不調でお悩みであれば、一度ご相談ください。
(柔道整復師 福井健人 監修)